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【10月号】ワンポイントアドバイス |
◆花火大会で協賛金寄付扱いが一般的
夏の夜空を彩る大輪の花―。各地で花火大会が催されている。地域に密着して商売を営む中小企業の場合、こうした地元イベントの開催にともない、協賛金を求められることもある。そこで、こうした支出にかかる税務処理が気になるところだ。 企業が協賛金を支出した場合、そのイベントや協賛金の性質によって取扱いが異なるケースはあるが、一般的に「寄付」とされる。
たとえば、「花火の打ち上げの際に会社名を呼び上げてもらう」、「祭りの提灯に社名が入る」といった場合、一定の宣伝効果も期待できるはずで、「広告宣伝費ではないのか」という疑問も出てくるが、こうした支出は「地域貢献」といった意味合いが強く、事業上のなんらかの見返りを目的とした支出ではなく、協賛金の実態は「贈与」に近いことから、寄付というわけだ。
また、協賛金によって「花火の特別観覧席が用意される」といったなんらかの特典が得られる場合、その特別席を取引先に提供することが目的で協賛金を援助したような場合は、交際費に該当する可能性もある。 |
◆リースと再リース税務に違いあり!
新たなリース契約と会計処理
平成20年4月1日以降の新たなリース契約については、
(借方)固定資産×××(貸方)未払金×××
という仕訳になる。
ただし、中小企業については、従来通り、リース料の支払の都度
(借方)リース料×××(貸方)現預金×××
という仕訳でも構わないこととされている。
法人税法や所得税法は、その都度のリース料と減価償却費を一致させているので、結果的に会計と平仄が合っている。
消費税は違う
ただし、消費税については注意が必要。消費税の仕入税額控除は固定資産を取得したものとして行うというのが当局解釈であるため、
(借方)固定資産×××(貸方)未払金×××
という仕訳しか予定していないことになる。したがって、会計上と消費税の計算上の不一致を排除するためには消費税流に従うしかなさそうだ。
再リース料と会計処理
再リースとは、当初のリース期間の満了後もリース資産の使用収益を継続することをいい、一般的には、1年契約で基本リース料(年額)の12分の1程度の再リース料を支払うことが更新事項として契約に盛り込まれている。
会計上は、当初から再リースする意志が明らかな場合にのみリース料総額に含めて処理し、そうでない場合には、発生時に費用化するという賃借処理を行うこととされている。
再リース料と税法
法人税法や所得税法も、再リース料は発生時費用化という賃借処理を原則としており、当初から再リースすることを明確にしている場合のみ当初の取得価額に含めることにしている。
ここではストレートに、税法と会計との平仄が合っている。
消費税はどうか
消費税法が契約時一括処理を採るのは法人税・所得税準拠主義だからなので、そうすると再リースの場面での消費税の取扱いは再リース料支払いの都度の認識が原則となる。
ここでは消費税を含め、税法と会計との平仄がストレートに合うことになる。 |
◆クルマ買い替えで重量税還付アリ
環境問題が叫ばれるなか、ハイブリッドカーが人気だ。原油価額が高騰しているいまは、ガソリン消費量が少ないことからも注目を集めており、買替えを検討している人も多い。
自動車を買い替える際、「使用済自動車の再資源化等に関する法律(自動車リサイクル法)」に基づいて使用済自動車が適正に解体された場合、申請によって車検残存期間に相当する自動車重量税額が還付される。
還付を受けるには、@解体を事由とする永久抹消登録申請書または解体届出書を運輸支局などに提出すると同時に還付申請書を提出しているA車検残存期間が1ヵ月以上ある―この2つの要件を満たす必要がある。
申請は、解体を事由とする永久抹消登録申請書または解体届出手続の際に、永久抹消登録申請書または解体届出書と一体となった様式の「還付申請書」に、必要事項を記載し運輸支局などへ提出すればOKだ。 |
◆中小企業は必見!経営承継円滑化法
事業承継においては、現オーナー経営者の保有する株式などの事業用資産を円滑に後継者に承継することが重要だ。
しかし、経営者の個人資産のうち自社株や事業用資産が3分の2以上の割合を占めている現状では、生前贈与や遺言を活用して事象承継対策を実施しても「遺留分の制約」(遺留分とは、配偶者や子どもに対して最低限の資産承継の権利を保障する民法上の制度で、原則、法定相続分の半分)が存在するため、後継者に経営権を集中させることが困難。その結果、事業の廃業、雇用の喪失、地域経済の衰退などを招来させている原因の一部にもなっている。
そこで、中小企業庁は、この現状を少しでも打開するために「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」を創設した。
この法律の骨子は次の通り。
(1)遺留分算定基礎財産からの除外等
この法律の特徴は、「遺留分に関する民法の特例」である。その内容は、合意によって、
@先代経営者から後継者へ贈与された自社株その他の一定の財産について、
その全部又は一部を遺留分算定の基礎財産から除外できる(除外合意)
A生前贈与株の全部または一部を贈与時等の評価額で予め固定できる(固定合意)制度の創設
これによって、事業承継に不可欠な自社株などにかかる遺留分減殺請求を未然に防止できる。
(2)具体的な「合意」要件
前記(1)の合意は、特例合意と言って次の要件を満たさなければならない。
@先代経営者の推定相続人全員の合意
A書面によること
B特例合意の対象となる株式等を除くと、後継者の議決権比率が過半数に達しないこと―等
(3)その他諸手続き
推定相続人の合意後、1ヵ月以内に「経済産業大臣の確認」および「家庭裁判所の許可」(いずれも後継者の単独申請)を得ることで、合意の効力が発生する。
後継者が単独で申請を行うことができるため、遺留分放棄制度に比して、非後継者の手続きは簡素化されている。 |
◆固定資産の処分法「有姿除却」とは
昨年、火力発電設備について、一括除却損を計上したことにつき、まだ個々の資産のすべてが使用価値を失ったと言い難いとして税務否認を受けた事案について、全部取消しで納税者勝訴の判決があった。
除却処分とは
固定資産の処分には、売却処分と除却処分がある。除却処分とは、使用を廃止した固定資産について解撤・破砕・廃棄などをすることを指す。
ただし税務上、除却の態様にはこの実際の除却のほかに有姿除却がある。
有姿除却とは
有姿除却とは、使用を廃止した固定資産について、廃棄などは行っていないがすでに使用価値の尽きていることが明確になったことを根拠に、その現状有姿のままスクラップ価額を残したところで除却処理することをいう。法人税通達には、これについての確認規定がおかれている。
判決での規定
判決によると、「除却とは、既存の施設場所におけるその事業固定資産としての固有の用途を廃止したものをいうものと解すべきであり、設備稼働が廃止され将来再稼働の可能性がないと認められる以上、設備を構成する個々の固定資産についても、設備稼働の廃止の時点でその固有の用途が廃止されたものと認められた」ということである。
再使用の可能性
なお有姿除却は再使用の可能性の小さいことが理由なので、金型については除却後の再使用は認められる。
そのほかの資産では、その後の転用による再使用を排除するものではないが、転用後の使用方法について、その資産の本来の用途・用法と相当に異なっているということが条件になる。
漏れはないか
ちなみに、固定資産の廃棄の場合は支出をともなわないことが多いため、現場での廃棄処分だけで済まされてしまうことがあり、結果として、経理処理が洩れてしまう場合が少なくない。
固定資産の多い会社の場合には、少なくとも決算時や償却資産申告時に固定資産台帳のたな卸しをする必要がある。
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